美と神秘の相関性
*某所における講義のレジュメがベースになっています。
読みづらいとは思いますが、「美」について考える、ささやか
ながらのきっかけになってもらえれば幸いです。
1 美一般について(美を語る際の糸口)
─そのⅠ─
われわれが美しいと感じるものは?
われわれが美しいと感じる時は?
etc.
↓
個人差が大きい
─そのⅡ─
美しいという「言葉」が意味することは何?(美学の営み)
↓
個人差は免れるが、実感しづらい
ポイント
・そのⅠなくしてそのⅡはありえない。
→体験あっての「美」
・そのⅠは個人差が激しいようだが、
実は美について万人に共通しそうな基準もあるのではないか?
→例:偉大な芸術作品
2 美的体験
・われわれが美しいと感じている時にどのような現象が起こっているのか?
< 自 分 >→< 対 象 >→≪ 美 ≫
(自然、芸術etc.)
・対象に美が備わるのか否か?
→備わっているとして、美的体験にはそれ以外の要素も関わる。
↓
感受性(受動)+まなざし(能動)⇛美的体験
(※個人差を招く一要素)
ポイント
・美を語るには、対象(芸術作品、自然etc.)のみについて考えても駄目。
・美の基準というものがあるとして、それは個々人が体験を通して養うもの。
3 プラトンの秘儀にみる美の特性
①小秘儀─美の創造性
・美は創造を促す
*創造とは必ずしも芸術作品の創造だけにとどまらない。
②大秘儀─美の階梯
<感覚>1つの美しい肉体→2つの美しい肉体→一切の美しい肉体→
<理性>美しい営み→美しい学問→美そのものの学問→美そのもの
・感覚と理性─イデア論
*美に関わるのは感覚のみではない。
③『パイドロス』における記述─美の特殊性
「美は他の真実在とともにかの世界(天の彼方の世界=イデア界)にあるとき光輝に満ちていたし、われわれが(肉体を得てこの地上の世界に)来てからもそれはわれわれの有する最も明らかな感覚を介して最も明らかに輝いている」(250d1-3)
*美的体験は地上における天上の体験?
4 美と神秘
①美と神秘の類似性
・果たして美を十分に語ることはできるのか?
→言葉にならない難しさ
⇒役に立たないけど役に立つ?
↓
神秘についても同様
②語り難さの比較
< 美 >→対象を指示しやすい
<神 秘>→対象を指示しづらい
③美と神秘の関係
・神秘には必ず美が伴う
・美が必ずしも神秘とは限らない
(2007/01/01追加)